お久しぶりです、きどりんです。
更新が停まってしまいすみませんでした…
もう少しこまめに。はい。書いていきますね。
今回は何を書こうか全然考えてなかったんですが…どうしよう。
趣味に走ってみます。
エルガーの「エニグマ変奏曲」です。暇な人だけどうぞ。ちょっと長めかな。
さぁ、果たしてどれほどの人がクリックしてくれたのでしょう。笑
ひとまずありがとうございます。
まずはエルガーという人について…
サー・エドワード・ウィリアム・エルガー(1857-1934 英)
今年は生誕150周年でした。イギリス生まれの作曲家です。
音楽史と言う枠に敢えて閉じ込めるとすれば、ロマン派真っ只中かな。
シューマンやワーグナーが一世代上、リヒャルト・シュトラウスと同時代人ですな。
作曲は独学だそうです。父は楽器商兼教会付きオルガニストだそうなので、
経済的に裕福では無さそうですね。だからでしょう。
代表作、有名なのはやっぱり「威風堂々」かな?
1番ばかり有名ですが、5番まであります。(6番はペインによる補完作品)
フィルは前回の音楽教室で取り上げましたね。
さて、このエルガーという作曲家において、重要なファクターとなるのが…
妻、キャロライン・アリス・ロバーツの存在です。
2人の出会いですが…アリスは、エルガーのピアノの教え子でした。
89年に二人は、周囲の反対を押し切って結婚します。ときにエルガー32歳、アリスは40歳。
そして1年後、2人にはキャリスという娘が授けられます。
その時、エルガーがアリスに捧げた曲が、かの有名な「愛の挨拶」です。
原曲はピアノであるこの曲。きっとアリス自身に弾いてもらうために創られたのではないでしょうか。
そして1899年、エルガーは41歳の頃、ようやく作曲家として広く名前を知られるようになります。
きっかけとなった曲は…「エニグマ(謎)の主題による変奏曲」です。
この曲の成功によって、王室に認められ、あの威風堂々の作曲へと繋がっていきます。
さて、この変奏曲。何とも切ない主題(この主題誕生にもアリスが関わっています…)が
弦楽で奏された後、14の変奏が続きます。
それぞれにアルファベット数文字が副題されており、それが一つの「謎」ということだったのですが…
今ではそれは、全てエルガーの友人たちのイニシャルだと言う事が判明しています。
第一変奏のイニシャルは、“C.A.E.”
もちろん、キャロライン・アリス・エルガーのものです。
さらに言うなれば第14(最終)変奏は“E.D.U.”
これはEdu(エデュー)…アリスがエルガーを呼ぶときの愛称だそうで、
つまり作曲家自身の肖像ということになります。
非常に勇壮で、輝かしいフィナーレ!正にエルガーの真骨頂です。
そして、この変奏の中間部には…何と第1変奏が、つまりアリスの曲が、
そっくり再現…回想されるのです。
あぁ、敢えて言わせてください。何と言う愛妻家。
(最終変奏はコーダにおいて第9変奏“Nimrod”を回想もするのですが、
この第9変奏も至極美しいです。単独アンコールで取り上げられたりもしますね。
何でも楽譜出版社に勤めていた友人と、ベートーヴェンについて語り合った夜が
創作意欲に繋がっているのだとか。本当かな。笑)
しかし!
第13変奏(ロマンツァ)に、大切な謎が残されています。
この変奏だけ、イニシャルが記されていないのです。
様々な理由から、この変奏は…エルガーの愛人の肖像だとされています。
興味があったら調べてみてください。メンデルスゾーンの作品も絡んできます。
いやはや男と女いやはや。
さて、まだ全然語り足りないエニグマ変奏曲ですが(本当の主題が隠されているとか…)
最後に推薦盤を紹介して終わります。
【サー・サイモン・ラトル×バーミンガム市響…1994年 EMI ステレオ】
エルガー:謎(エニグマ)の変奏
【サー・ゲオルグ・ショルティ×シカゴ響…1974年 LONDON ステレオ】
エルガー:行進曲「威風堂々」 (1995/04/21) ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 |
シカゴ響のゴージャスさは凄いです。
ボールト指揮のCDがあって、良かったはずなんですが、
無くしたみたいで今探しても出てきませんでした。
どれか1枚…といったら、今の時点ではラトルを薦めますが…
正直、これだ!という1枚に巡りあえていないのが現状です。。
推薦があったらコメントしてください。笑
それではこの辺で。いずれエルガーの交響曲も書きたいです。