ロミオとジュリエット 第三幕

こんばんは。35期セコバイのミッチーです(ー〇ω〇)ノ

新学期が始まり、キャンパスに活気が戻ってきました。ふと耳を澄ますと、

「ごめん、名前なんだっけ?」
「どこに住んでるの?」
「LINEとかFacebookやってる?」

などなど、新しい出会いを感じさせる新入生たちの会話が聞こえてきます。
早稲フィルも新入団員を獲得すべく、各種新歓イベントを開催しております。
詳しくは当ブログ3/23付の記事をご覧ください。

さて、『あらすじで読むロミオとジュリエット』は今回が三回目です。
ついに心通わせた二人の物語は、いよいよ佳境に入ってきますが……

翌日、ロミオとジュリエットは二人だけの結婚式を挙げるため、ロレンス神父のところへやってきた。
いつも温かみのある笑みを浮かべているロレンス神父は、二人を前にして言った。

「それでは、手早く済ませてしまいましょう。あなた方二人は、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで愛を貫き、夫は妻を、妻は夫を想い、これに寄り添うことを誓いますか?」
「「誓います」」
「この二人に幸あれ。アーメン」
「「アーメン」」


こうして二人は結ばれた。しかし、その幸せは決して長く続くことはなく、むしろごく短い間に、二人は引き裂かれてしまうことになるのである。

次の日、道を歩いていたロミオは、運悪くティボルトと鉢合わせしてしまった。ティボルトは先日のパーティーの一件でロミオへの憎悪を募らせており、彼に決闘を申し込んだ。

「剣を抜け!このオカマ野郎!」
「待ってくれティボルト!僕はもはやキャピュレット家の敵ではないんだ!」
「何をわけのわからんことを!さっさと剣を抜くんだ!抜かないのなら、こっちから行くぞ!!」
「ま、待て!!」


容赦なく斬りかかってきたティボルトに、ロミオはやむなく応戦してしまう。しばらく切り合ったのち、ロミオはついにティボルトに致命傷を負わせてしまった。

「ぐはっ!!………な、なんじゃあこりゃああああああああっ!!!!」
「し、しまった!!」


ティボルトは絶命し、彼を殺めてしまったロミオは、その罪を問われて街から追放されることになってしまった。
しかし街を出る前に、ロミオはジュリエットのもとへ赴き、一夜を過ごすのだった。

夜明け前、二人の別れの時が近づいてきた。

「もうすぐ朝だ。空が明るくなるにつれて、僕たちのこころは暗くなっていく」
「行ってしまうのね、私の大好きな人…」
「行かなくては、捕まってしまう。ジュリエット、これからも変わらず、僕は君を愛し続ける」
「私もよ、ロミオ。どんなに離れていても、私はあなたを愛し続けます」
「さようなら、愛しい人。朝のヒバリが鳴いている」
「ああ、ロミオ…」


二人は口づけをかわし、ロミオは去って行った。
ちょうどそこへ、キャピュレット氏がやってきた。ロミオとジュリエットが結ばれたことを知らないキャピュレット氏は今や、ジュリエットをパリス伯爵のもとへ嫁がせようと画策しているのであった。

「ジュリエットや、お前に大事な話がある。ん?泣いているのか?」
「いいえ、お父様…ちょっとあくびをしていただけ。それで話って?」
「お前の幸せのために、縁談をまとめてきた。お前は今度の木曜日にパリス伯爵の花嫁となるのだよ」
「パリス伯爵?!お父様、そんな!」
「決して悪い話ではない。お前の幸せのためだ」
「そんな…私は……」


たまらない気持になったジュリエットは、その場から逃げ出し、ロレンス神父のもとへ向かう。

決闘のシーンです。
我々が演奏するチャイコフスキーの幻想序曲には、キャピュレット家とモンタギュー家の対立を表す第一主題の部分がありますが、その激しい音楽はまさに命を賭した決闘のシーンにぴったりと言えましょう。怒涛のような旋律の奔流に押し流されそうになる感覚は、自らの意志とは無関係に戦わざるを得ない運命に翻弄されるロミオたちの、やるせなく悲劇的な姿に通ずるところがあるように思います。

長くなりました。次回もお楽しみに!
ミッチーでした(ー〇ω〇)ノ