きっしーからバトンを受け取りました、コントラバスのゆうとです。
実は2回目の登場です。
最近はブログの更新ペースが早く、さらに私も御多分に洩れず謎の圧力をかけられたので、早めの更新をした次第です。あーこわいこわい
さて今回の話題ですが、権力者からは【指揮者tutti】について書くように言われました。
というのも、先週は指揮者の松岡先生をお迎えした指揮者tuttiをなんと2度もやらせていただいたのです‼︎
しかし、先日指揮者tuttiについてはめいちゃんがとても良いブログを書き上げたばかり。
私は指揮者tuttiについてはかる〜く触れたいと思います。
普段、早稲フィルのトレーナーにセクション練習やtuttiを振っていただいているのですが、指揮者tuttiは本番振っていただく指揮者の方が練習を見てくださる数少ない機会。
(↑指揮者tuttiのときの写真です。権力者から写真をもらったのですが、肝心の指揮者の先生が見当たりませんね。)
なんだか人数がとても多いように見えますね。
それもそのはず、数少ない指揮者tuttiのために、普段授業やバイトで練習に出られない人もなんとか都合をつけてほぼ全員で(執筆者の期待込みで)、練習を行っているのです。
練習自体も集中力100%で真剣に取り組みます。
ただしその集中力がありつつも、松岡先生の指揮でガラリと変わる私たちの音楽を心から楽しみました。
本番までに、松岡先生と私たちの音楽の方向性を合わせ、満足のいく音楽をつくりあげたいものです。
みんな、がんばろうね。
さて、ここからは意外にも今まで話題にされていなかった、私たちが演奏する曲目について書いてみることとします。
和声が云々とか、ソナタ形式が云々とかといった説明は、本番の際に配布されるプログラムノートを見てくださいね‼︎
まずはメインに据える交響曲第6番「悲愴」/チャイコフスキー。
言わずと知れたチャイコフスキー最後にして最大の名曲。
コントラバスから始まり、コントラバスで終わるこの曲はコントラバス奏者にとって弾きごたえは筆舌に尽くしがたく、冥利に尽きます。
しかしながら私たちはまだ20代前後で人生経験も浅く、一説によるとチャイコフスキーが自らの人生を音楽にしたと言われるこの曲を理解するのは(当たり前ではありますが、)容易いことではありません。
ところで、「悲愴」をロシア語でいうと、「Патетическая(パテティチェスカヤ)」といい、この単語は「悲愴」という意味の他に「熱情」といった意味があるそうです。
※この語を「悲愴」ととるか「熱情」ととるか、また双方の意味で取るかは諸説あるそうです。
この話を知ったとき私は、「学生である私たちが『悲愴』を表現するのは困難だが、『熱情』であれば表現し得る」と思いました。
指揮者の松岡先生やトレーナーの先生方から、「悲愴」のイメージを少しでも吸収しつつ、「熱情」のこもった演奏ができればいいな、と個人的には思っています。
「悲愴」愛好者の方や、御年配の方には少々物足りないかもしれませんが、本番は是非私たちなりの「Патетическая」をお楽しみに‼︎
次は中プロのロミオとジュリエット/プロコフィエフ。
この曲も言わずと知れた名曲で、プロコフィエフ最大の傑作といっても過言ではないでしょう。
シェイクスピアの悲劇であり、何人かのクラシック音楽作曲家はこの作品から音楽をつくっています。
先述のチャイコフスキーやベルリオーズ、そして今回早稲フィルで演奏するプロコフィエフがその作曲家たちの中でも有名です。
チャイコフスキーはこの作品が最初の成功とも言われています。
また、ベルリオーズは当時としては異様に大規模なオーケストラ編成及び合唱を用いた劇的交響曲をつくりました。
プロコフィエフはこの3人の中でも、しばしば最高傑作と言われるバレエ音楽を作曲しました。
この曲の魅力はこれでもか‼︎というほどロマンに溢れたメロディーや、プロコフィエフ独特のリズム、カラフルな和声にあると思います。(もちろんこれだけではありませんが!)
抜粋曲はここでは書きません。本番に来て確かめてくださいね!
一曲だけネタバラシをすると、お父さん犬のCMで有名になった”あの”曲はやります!
最後に、「イーゴリ公」より序曲/ボロディン。
イーゴリ公というと多くの方は、韃靼人の踊りを思い浮かべるのではないでしょうか。
美しい旋律の中にもなにかエスニックさを感じさせるあの曲は、とても有名で、ボロディンといえば交響曲第2番とダッタン人!という方も多いのではないでしょうか。
そうだろうと思って、この曲を最後に書いたんです。
そうですよね、他の2曲に比べて知名度も低いし影薄いですよね…わかります…。
しかし、私はこの曲こそ、私たちが個性を出せる、「やりたい音楽ができる」曲だと確信しています。
上述の「悲愴」やロミオとジュリエットは名曲中の名曲で、名盤と言われる音源が溢れており、演奏機会も非常に多いです。
しかしイーゴリ公序曲はどうでしょう。
管弦楽曲集にオマケのように組み込まれ、YouTubeで調べた団員からは「マンドリンオーケストラの演奏ばかり出てくる」の声。
困りましたね。
逆に考えてみましょう。
名盤に溢れた上述の2曲は、プロによって定められた、《セオリー通りの演奏》が多く存在します。
しかしイーゴリ公序曲はどうでしょう。
歌劇の中の旋律を繋ぎ合わせているため、また、作曲自体がボロディンによるものではないため(※)、要所要所のテンポ指示が楽譜に書いてありません。(楽譜指示が不十分なのはテンポだけではありませんが…)
※ボロディンが序曲を生前に完成できず、グラズノフが作曲したそうです。
ということは…?
《セオリー》が確立されていないどころか、松岡先生と私たち早稲フィルが、まさに言葉通り、自分たちの音楽づくりができるのです!
私たちのモットーにピッタリです。
だからこそ、私たちは数少ない音源からヒントを得、スコアを熟読することで、自分たちで主体的に音楽を作る必要があるのです。
私は楽しみで仕方ありません。
以下にYouTubeのリンクをおいておくので、聴いたことのない方は是非聴いてみてください!
(団員の中で、スヴェトラーノフのイーゴリ公序曲を聴いたことない人は聴いてみてね!ロシアの巨匠なので勉強になりますよ!)
長々と語りましたが、曲についてはこれくらいにしておきます。
最後にもちろん宣伝です!
チケット絶賛発売中です!団員に知り合いがいる方は声をかけてみてください!
【早稲田大学フィルハーモニー管絃楽団 第75回定期演奏会】
2016年 12月25日(日)
13:00開場 13:30開演
会場:杉並公会堂(JR中央線/東京メトロ丸ノ内線 荻窪駅北口より徒歩7分)
指揮:松岡 究
♪ボロディン / 歌劇「イーゴリ公」序曲
♪プロコフィエフ / 「ロミオとジュリエット」組曲(抜粋)
♪チャイコフスキー / 交響曲第6番「悲愴」
全席自由
当日券1000円
Web・電話予約500円
学生・65歳以上無料
(当日、ご身分を証明できるものをお持ちください)
※未就学のお子様のご入場はご遠慮いただいております
当団HP
http://www.wasephil.com/
団員へ、外報活動頑張るぞ‼︎
目指せ満席‼︎
次は、”権力者もこの人には敵わない‼︎”フルートのひーちゃんにバトンを回します!
(くれぐれも日本語で…)
拙文を長々とここまで読んでくださりありがとうございましたm(__)m