初CD紹介

さてこんばんは。
いきなりですが、私は当ブログ管理人の黒猫さんではございません。

先日、黒猫さんに「CD紹介を書いてっ!」と頼まれた団員です。
早稲フィルではTrbを担当しております、きどりんと申します。
団内では黒猫さんと、上司と部下という間柄でもあります。

見切り発車で記事を投稿させていただきますが、何卒よろしくお願いいたします。

で、CD紹介という事ですが、えーー、最初だから一応…。

…当ブログを御覧の方々、特に団員の方など、言いたいことのある人ばっかりなのは承知しております。笑

しかしCD紹介というのは、客観的、また普遍的な性質の文章ではありませんので…
私が書くときには、私の独断と私見で進んでいく事をご容赦ください。

もちろんコメント欄による「対抗盤」の推薦は大歓迎ですし
建設的な反論はいつでも受け付けております。

では前置きはこのぐらいにしまして。
毎回テーマを決めて(曲でもディスクでもオケでも、何でも)紹介しようと思うのですが

今回のテーマは、次回定期演奏会のメインプロ

交響曲第6番《悲愴》/P.チャイコフスキー

で書きたいと思います。
興味そそられし方は「続きを読む」からどうぞ。


今回紹介しますのは、一時団内でも話題になった事ですし、これにしました。

【F.フリッチャイ×ベルリン放送交響楽団…1959年9月 DG ステレオ】

59年の録音ですが音質はかなり良好です。
ただし実際に発売されたのは96年になってから。
何でもフリッチャイ自身が、一箇所どうしても気に入らないところがあったそうで発売を許さなかったそうです。

しかし何度聴いてもどこが気に入らないのかわからない。笑
演奏は、さすが晩年のフリッチャイ。
ドイツのオケですので、一種のロシアンなバーバリズムこそありませんが
全編が心に響く、あまりにも名演です。

一楽章の第一主題は弱々しくなく、強く訴えるように始まります。
弦も木管もとても上手いです。この時代の放送オケはどこもレベルが高い。
展開部中、金管の第一主題再現には、突然ものすごいブレーキがかかります。すごい。
そしてデクレッシェンド指定のティンパニが、何と、凄まじいまでのクレッシェンド。
とんでもない迫力です。
その他にも、三楽章終結に向けてのアッチェレランドはあまりに特徴的ですし
何より四楽章は録音の良さもあいまって最美、秀逸です。

実際、極めて恣意的な演奏といえるので、好き嫌いは分かれるかと思いますが。
私が耳に出来た悲愴のCDの中では、格別に立派な《悲愴》でした。

余談ですが、フリッチャイという指揮者は1963年に49歳の若さで亡くなっています。
指揮者としては夭折です。
フリッチャイは胃腸に関する手術を58年に初めて受け
その後数十回の手術を経て59年に楽壇に再登場するのですが
59年以後、つまり病気からの復活後のフリッチャイの演奏は
それ以前とは比べ物にならないほど素晴らしいものばかりです。
俗に言うと、「ハズレ」がありません。
まぁ良かったら参考にしてくださいー。

さて、悲愴のCDは他にも紹介したいものがたくさんあるのですが…
長くなってしまったので、もう一枚簡単に紹介して今回はおしまいにしたいと思います。

【N.ゴロヴァーノフ×モスクワ放送管弦楽団…48年 Boheme モノ】

オケの名前は、「全同盟ラジオ・テレビジョン大交響楽団」とも言うらしいのですが…

この録音について、演奏内容を文字で説明するのはあまりに無意味かと思われます。

とにかく、奇演。怪演。。爆演。。。
もはや「異常」と言ってしまってもいいか。笑

ほんとにすごいです

ちなみに私はこれ、大好きです。他の悲愴が一時期聴けませんでした。笑
とにかく聴いてみてください。

カップリングの「1812年」は一部、政治的な理由で改訂されており、これも聴き物ですな。

さて、最初ということで気合を入れたせいか、だいぶ長く書いてしまいました。
回数をこなすごとに文体もまとまっていくかと思いますので、暖かい目で見守ってください。
コメントによる他薦盤の書き込みも、どうぞ気軽に行ってくださいね。

それでは今回はこれでおしまい