夏休みに入りました、お久しぶりです34thヴィオラ弾きのたむろーです。
8月4日に試験が終わってほっと一息つく暇もなく、翌日から弦合宿という強行日程。2泊3日という短い期間とはいえ、疲れること請け合い。帰るころにはぐったりしている団員も何人か…というか大部分か
その弦合宿。短いながらも内容は濃く、パート練や弦練に加えて、先生による弦楽器の基礎講座やQ練の発表がありました。
我らが弦楽器トレーナー、征矢健之介先生と安藤亮先生による弦楽器の基礎講座。ヴァイオリン・ヴィオラの方は征矢先生が担当しており、私もそちらに出席しました。毎年出席して3回目。主に1年生向けの講座ですが、何回聴いてもためになる話と、実演が繰り広げられます。
チューニングの合わせ方から話は始まります。講座前のチューニングが終わると、先生がすぐそばの1年生を指し、
「おい。ちょっとA出してみろ」
A~~~?
「ちょっとずれてるな?」
ということは毎年の恒例で、ここから先生は正しいチューニングの仕方や、オーケストラ内での音程の取り方の妙について語ります。終始笑いも起こり、何とも和やかな雰囲気。中には、先生にいきなり指名されて前に引っ張り出される1年生も。
他にも弓の正しい持ち方、ボウイングやヴィブラートのやり方。プロ奏者の金言に満ちた2時間半はあっという間です。毎年聞いていますが、新しくいろいろ気づかされる話です。卒団してなお合宿に来るような先輩でも傾聴していることが、なによりそれを示しているように思います。
最後の夜(というか2回目の夜)にあるのはQ練の発表です(Q練についてはこちらをご覧ください)。各パートトップが四散、じゃなかった五散して、各々の班を率います。ひと班10人前後の小編成のアンサンブルで、管打楽器が大活躍するラ・ヴァルスの抜粋を演奏するという、なんともものすごい暴挙じゃなかった、なんともチャレンジャーなことをやってくれます。
その発表の見どころは、各班長が仕上げたアンサンブルの他に、演奏を彩る粋な演出でした。各班が趣向を凝らし、楽しげな仕掛けを張り巡らせました。
抜粋部分にはオーボエのソロを始めとして、管楽器抜きでは曲になりにくい場面も多々あります。そこで、ヴァイオリン奏者がソロを弾くなどといった演出が為されたのですが、班によっては
なぜかCb奏者がいきなりClを吹き始めてObのソロを代奏するとか、
金管のファンファーレを弦楽合奏に編曲してしまうとか、
突然ピアニカがソロを吹き始めたり、
あげくに歌い出した班までありました。
…もちろん、演奏に差し障りのない範囲でですよ? 練習はマジメですから。いやほんとに。
しかし、どの班がどんな演出を仕掛けるのか、毎年楽しみにしている節はあります笑
ラヴェルの書いた大胆にして精緻な作品の中でも最高峰といわれる同曲の演奏には、曲への緻密な理解が不可欠です。Q練の練習を通して、スコアとにらめっこした団員も相当いることでしょう。それこそがQ練の目的です。決して笑いを取ることが目的ではありません。ほんとですって。
発表が終わると、有志による演奏が始まります。今年はヴィオラ合奏もありましたが、なんといっても毎年恒例のチェロ合奏。クレンゲル作曲によるチェロ12人のアンサンブル曲を、チェロパート全員+安藤先生で演奏します。今年はなんと総勢18名。何とも壮観です。
その後宴会に突入すると、ヴァイオリンパートやコントラバスパートの宴会芸もあり。フィルの合宿の楽しみはこういうところにもあります。
そんなこんなな弦合宿。皆さんお疲れさまでした。管合宿はこれからかな…?
そして8月下旬には全体合宿が控えています。5泊6日…疲れそう。